レクチンを使った細胞表面糖鎖の検出
相川(小島) 京子/Kojima-Aikawa, Kyoko
- キーワード
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- レクチン
- 糖鎖
- 細胞
- タイピング
研究内容
■概要(背景・目的・内容)
‘レクチン’は糖鎖と結合する活性を持つタンパク質の一群で、ヒトの組織および体液には、細胞膜結合型や分泌型の様々なレクチンが見出されており、糖鎖認識を介してヒトに必須の多様な生命現象に貢献しています。一方、レクチンは細胞表面の糖鎖を検出するツールとしても有用でです。私たちの研究室では、レクチンの生物学的機能を明らかにするための研究に取り組むとともに、ヒト由来の天然のレクチンを遺伝子工学的に調製し、構造改変や蛍光標識を行い、細胞表面の糖鎖をターゲットとした細胞の特徴付けやタイピングも試みています。
■プロセス・研究事例
- ヒトβ–プリズムフォールドレクチンを使った細胞表面糖鎖の検出
- ヒトアネキシンレクチンを使った細胞表面糖鎖の検出
(右図:アネキシンレクチンを使ったがん細胞表面の糖鎖検出例)
■潜在可能性(応用・将来展望)
天然のレクチンを構造改変することで、これまでにない特異性を持つレクチンを新たに創出できる可能性があります。それらを使って、細胞の状態を測定したり、分子イメージングに使用できるプローブの開発を目指しています。
特許・著作物等の知財情報、製品化情報、あるいは社会貢献実績
- レクチンを使った細胞表面糖鎖の検出キット(高校生向け理科教育用、販売:お茶の水研究支援システム)。
- 植物レクチンを使った糖鎖科学実験のキット。高校生へのSSH等での実験で使用しています。
産学官・社会連携の可能
■技術提供
多種類の細胞でのスクリーニングや実験動物を使ったin vivoでの解析を行うことが出来る研究グループとの共同研究を進めて行きたいと考えています。